■基本

ラック(静止)とバレル(回転)で液の種類は異なりますか?

両方で使用可能な汎用製品もございますが、専用品の方をお薦め致します。

浴種は何が最適ですか?

電気亜鉛めっきにはジンケート浴、シアン浴、塩化浴の浴種があり、そのすべてに対応可能です。中でもジンケート浴が最適です。

どのような工程になりますか?

通常の電気亜鉛めっきの後処理工程と同じで、3価ブラックの処理工程には、本剤処理と仕上処理があります。

3価ブラックとはどのような処理ですか?

3価ブラックとは電気亜鉛めっきの後処理方法の一つです。3価クロムを主成分とした化成処理剤で処理を行うと、黒色の皮膜となります。

■設備

”仕上げ”とはどのような処理ですか?

本処理の後に行う処理で、耐食性、耐傷性、外観の向上を図ります。処理後の水洗処理は不要です。

他の後処理と比べて黒は難しいですか?

他の後処理と同様で、基本条件を押さえていれば問題なく行えます。

他の後処理と比べてランニングコストはどの程度ですか?

カチオン電着塗装との比較で同等以下となっております。また耐傷性で優位です。鉄の黒染めとの比較ですと、耐食性で優位です。

ベーキング品でも黒くなりますか?

処理条件を変える可能性もございますが、問題なく処理が可能です。

必要な設備は何ですか?

必須な設備として、以下が挙げられます。
耐酸性処理を施した本処理槽と水洗槽、仕上処理槽の合わせて3槽とpH管理装置になります。
推奨設備として、加温装置、冷却装置、エアー撹拌装置、遅行装置、乾燥装置、エアーブロー装置等になりますが、既存のめっき設備で十分対応可能です。

どのような管理が必要ですか?

仕上がりの外観の管理は必要となりますが、基本的な管理方法は他の後処理と同様です。

補給はどのように行いますか?

pH管理装置での自動補給を推奨しています。基本的に2液で一定の比率で補給致します。

■薬品

薬品の種類は何種類ですか?

本剤は通常2液タイプです。化成処理皮膜を形成するベースとなる薬液と、黒色を呈するための黒色化剤です。仕上剤は、通常1液+補助剤から成り立っています。

コバルトは含まれていますか?

通常の3価ブラック製品には含まれております。コバルトを含有していない製品もございます。

薬品を使用する際の注意点はありますか?

全ての製品に製品安全データシート(SDS)の準備があります。
そちらをご参照の上使用下さい。

■ランニング性

どのようになったら再建浴しますか?

基本的には、不純物濃度が上限を超えた場合に更新をご検討頂きます。

あったほうが良い前処理は何ですか?

めっき後の水洗と活性化処理(硝酸)になります。また、適切なめっき膜厚、適切な電流密度(低電流長時間)が肝要です。

良く発生する問題を教えてください

緑シミ、たまりシミ、流れシミ、干渉色、色ムラなどが発生することがあります。

処理品はどのように保管すればよいですか?

ミストがかからない場所、高温多湿を避けて保管して下さい。

建浴は井戸水で問題ないですか?

建浴の際は、水道水を使用することをお勧め致します。

■法規制

RoHS対応、REACH(SVHC)対応

弊社の製品ではすべてに対応済みです(2017年1月現在)。変更の際につきましては随時HPでご案内致します。※コバルト化合物の詳細についてはお問合せください

■環境・排水処理

排水処理はどのようにすれば良いですか?

他の3価クロム化成処理(青色、銀白色など)と同様に中和凝集沈殿法での処理が可能です。

6価クロムの溶出が心配です

弊社の製品では溶出の心配はありません。